業務の可視化③全体相関図を作ろう

業務改善・システム導入支援着手の際に、最初に行うのがその会社あるいは業務の現状把握です。現状把握を行いながら、会社あるいは業務の「全体相関図」を作っていきます。
客観的な視点で、業務の源流→下流、下流→源流と、途切れが発生しないように行き来しながら順を追って把握したものを図解するというやり方です。
すでに「全体相関図」のようなものが存在する場合ほど、この確認が欠かせません。
なぜなら当初の運用から変更・追加されていても「全体相関図」が更新されていないことが多く、それを鵜呑みにしてしまうと業務改善・システム導入が間違った方向に進んでしまう恐れがあるからです。
そして実際にヒアリングを進めていくと、意外にも、全体の流れや作業の目的が社内に浸透していない状態で業務が行われていることが多く、そのことが改善が進まない大きな要因となっているのです。

下記の図が、製造業における物流業務の「全体相関図」と、入出荷・配送管理の部分のみの「全体相関図」の弊社作成サンプルです。
製造業における物流業務の「全体相関図」
入出荷・配送管理の部分のみの「全体相関図」
全体と詳細 それぞれの相関を把握し、地図の縮小表示・拡大表示のようなイメージで図解していく中で、流れが滞っていたり、流れを悪くしている箇所もどんどん見つかります。そういったものを見つけ、取り除き、改善することで、源流から下流まで淀みなくキレイな水が流れる状態=業務が品質よく効率よく流れる状態、を作ることができます。

現状「全体相関図」の作成→課題抽出→改善と進め、改善後「全体相関図」に更新した上で、各作業のマニュアル(目的・定義・ルール・手順を明記)にも落とし込めば、会社運営の強固なセキュリティになるのではないでしょうか。
重要なのは、定期的にチェック・見直しを行い、常に最新の状態にすることです。
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この記事を書いた人

株式会社ティ・エム・エス 経営企画室長 兼 コラム編集長

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